初心忘るべからず

「初心忘るべからず」…このことわざは、本来の意味合いとは違う意味合いで使っている人がほとんどだと思います。すなわち、「いろいろな事に慣れてくると慢心してしまいがちだけど、最初に始めた頃の気持ちや志を忘れてはいけない」という意味合いですね。

でも、このことわざの本来意味するところは違うのです。ここで言う初心とは「初心者の頃のみっともなさ」を表します。初心者の頃のみっともなさ=最初の頃の未熟さを思い出す事により、「あのみじめな状態には戻りたくない」と考えろという事です。そしてそう考える事によってさらに精進しなさい…というのが本来の意味合いなんだそうです。

でもね、僕としてはこの間違った方の解釈も大事だと思うんです。例えば事業も順調になってくると、どうしても最初の頃の一生懸命さを忘れがちになります。我武者羅さが足らなくなるんですね。でもそうやって慢心していると、必ず落とし穴にはまってしまいます。

弊社なんかも、元々以前の会社でお客様本位のサポートができなかった事が起業のきっかけになっています。もちろん今でもこの気持ちは忘れてなくて、何か判断に困った時はこの気持ちが判断基準になったりもします。最初の頃の気持ちは本当に大事と言うか、絶対忘れちゃいけないと思うんですね。

そういう意味では、間違った意味の方(というか、今ほとんどの人が正しいと思い込んでいる方)の「初心忘るべからず」も大切じゃないかなと思います。

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