●ナマケモノの視点
今日は実家でジャガイモの収穫をしてきました。たまにする農作業は楽しいですね。心地よい疲れです。
うちの実家は田舎なのですが、それでも畑は借りています。なかなか今の世の中、自分の畑を持っている人は少ないのではないでしょうか?特に都会では。
でも、畑仕事を(趣味で?)したい人もたくさん居ると思います。週末だけでも野菜作りをしたいとか、土いじりをしたいとか、土と触れ合いたいとか。
僕の友人にも将来は農業で生計を立てたいという人が居ます。農作業=土とのふれあい は子供の教育にもいいと思います。特に小さなお子さんの情操教育には最適ですね。
そんな、畑仕事をしてみたい、子供を土と触れ合わせたい、無農薬の野菜を収穫したい人達を対象としたアグリビジネスを考えてみました。
まず真っ先に考え付くのが畑のレンタル。ありがちですね〜。^_^;
田舎の余っている畑を貸し出して好きに使ってもらうのですが、この場合の問題は、まず場所の問題があります。あまりにも住んでいるところから遠いと時間をかけて通わないといけません。かと言って都会の近くでは畑の空き地はなかなか見つかりません。
もうひとつの問題は手入れの問題。畑仕事は意外と手間がかかります。週一で手入れしても草ボーボーになります。更には、マメに手入れしないと上手に育てる事が出来ない野菜もあり、野菜が全く収穫できない可能性も残ります。(それでは面白みが全くありません。)
他にもレンタル用の農機具を準備しないといけないとか、野菜作りの指導員(現地の方)が必要とかいろいろありますが、一番の問題は誰でも考え付く事が出来るというビジネスプランの安易性です。
小さな資本しかないものがビジネスプランを考える上で、一番重要な事はニッチであるかどうか?という事です。加えてもうひとつ、最近重要だなと思える視点があります。
それが「ナマケモノの視点」
要は、利用者がナマケる事ができるかどうか?という事です。
???
わけがわからない方も多いと思いますが、「利用者がナマケられる」という事は「便利なモノ(ツール)」という事です。携帯電話に代表されるように「便利なモノ(ツール)」は一気に普及する可能背が高いです。
そして「利用者がナマケられる」という事は、「オイシイ所だけ享受できる」という事です。これは利用者にとっては非常に重要な事だと思います。
人間は基本的にナマケモノです。(だと思います。)
いかに自分が楽できるか?効率よくできるか?手間をかけずに出来るか?時間をかけずに出来るか?…そういうものを(潜在的に)求めているのだと思います。
そしてそれに答える事が出来るものは、これまた爆発的に普及する可能性が高い。インターネットの普及のように。
例えば、先ほどの畑のレンタル。ニッチなビジネスプランではない上に、ナマケられないという問題があります。ニッチかどうかは置いておいても、ナマケる事ができる余地は残しておかないと成功はしません。
例えば、畑をレンタルするけれども、利用者がするのは種を撒くのと収穫だけ。あとはたまに見に来たり、作業したい人は好きなときに作業するだけ。草取りや、害虫駆除、水やりに冷害対策等、面倒なものは地元の人を雇って(プロに)してもらう。利用者はまさに「イイトコドリ」なわけです。それでいて畑のオーナーの気分も味わえる。オイシイ野菜を食べられる。(農業の本質はそんなものでは無いという批判はとりあえず置いておいて…。^_^;)
…とまぁ、ビジネスになるかならないかを考えた時にひとつの目安となるのが「ナマケモノの視点」ではないかと思います。有名な発明も「ナマケモノの視点」から生まれているものは多いと思いますよ。
先のプランにしたって、将来的に農業で自立したい人だけをターゲットにしたアグリスクールを立ち上げるとか、子供を里山で遊ばせる事を主目的にするとか、付加要素を少しだけ加える事で発展しそうな気もしますが、いずれにしても自治体が町おこしでやるようなビジネスですね。^_^;
アグリビジネスは今後伸びそうなので、個人的にはネットと融合させて何か出来ればオモシロイかなとも思いますが、ひとひねりもふたひねりもしないと難しいようです…。
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