●SEO業者に騙されるな
最近、SEO(検索エンジン上位対策)についての宣伝メールで以下のような文言を目にしました。
「上位表示10位以内をお約束!」
だいたい「お約束」なんて言葉を使う自体が胡散臭いんですが…。約束できるはずは無いんです。検索エンジンのアルゴリズムは毎日変更されていますので「約束」はできないはずなんです。どんな人でも。(アルゴリズムを開発している人ならできるかもしれませんが…。)
あと、どの検索エンジンで上位表示するのかも書いていないと言う点が怪しいですね。どんな検索エンジンでもよければ誰でも上位表示できます。例えばその業者が作った検索エンジンとか、小さな誰も見ないような検索エンジンで上位表示されたって何の意味も無いんですよね。押さえるべきはGoogle、Yahoo、MSN、Ask.jpあたりなんですが、これらで上位表示するためにはかなりの知識(ノウハウ)と経験(ドゥハウ)が要ります。
あと、継続して対策するのかどうかも書いていない事が怪しいです。一度だけ上位表示しても何の意味もありません。継続して上位表示するから意味が出てくるのです。
そして、一番の問題は「どんなキーワード」で上位表示するかという事が書いていない事です。
どんなキーワードでもよければ誰でも上位表示できます。問題は反応のあるキーワードで上位表示できるかどうかなのです。
例えば、SEOの実績で「ホームページを上位に表示」というキーワードで1位に表示されています…と言われても何の意味も無いんですね。「おっ1位なんてスゴイじゃん」って思うかもしれません。でも、問題はキーワードの選定を間違えている(もしくは故意に選定している)事です。
自分のホームページを上位表示させたいと考えている人が「ホームページを上位に表示」なんてキーワードで検索してきませんよ。実績の無いSEO業者がむりやり実績を示したようなものです。
上記の例ですと「サイト 上位表示」とか「ホームページ SEO」とかで検索してくるのではないでしょうか?助詞を絡めたキーワードは間口も狭めます。間口を狭める分SEO業者としてはやりやすいんですね。きちんとしたSEO業者であればこんなキーワードは選びませんので競合が無いですし…。
それから、キーワードの人気度を調査していないとしか思えません。「ホームページ」というキーワードよりは「サイト」というキーワードの方が人気があります。又「上位表示」よりは「SEO」の方が人気があります。もちろん、あえてターゲットを絞る場合にニッチなキーワードを選定する場合もありますが、それはもう少し高度なテクニックです。
弊社の場合もそうですが、通常キーワードの選定には以下のような手順を踏みます。
まずはサイト運営者と関連している人の間でたくさんのキーワード候補を洗い出します。その中で人気の高い(検索頻度の多い)キーワードを選別し、どのキーワードで上位表示対策するかを決定します。サイト運営者の予想しているキーワードと、検索してくる人のキーワードではかなりのズレがあります。全く思いも寄らないキーワードで検索してくる場合も多々あります。
大切なのは、運営者や業者の都合でキーワードを決めずに、検索頻度の高い人気キーワードで対策をしなければいけないという点です。それから対策すべき検索エンジンですね。
SEOについて少し述べさせて頂きましたが、一番留意しておいて欲しいのは本質を見失わない事。つまり、SEOだけが重要では無いという事です。しっかり対策が出来てアクセスアップだけしても意味は無いんですよね。重要なのは反応率との組み合わせです。
「SEOでアクセスアップすれば売上も比例してアップする。」
こんな事を真に受けないで下さいね。ありえないですから。SEOはあくまで底辺(訪問者、見込み客)を底上げするだけです。
通常、ホームページから最終的に求めていくものはお問い合わせや注文になってきます。つまり「反応」ですね。例えば、興味の無い人をたくさん集めてアクセスアップだけしても全く意味はありませんし、キーワードの選定をきちんとして比較的見込みの高いお客様を集める事ができたとしても、実際に顧客になってもらえなければ意味はありません。
反応は「訪問者数(見込み客)× 反応率(お問い合わせ、注文者数)」で計算できますが、これは左辺も右辺も重要です。しかも、より重要なのは右辺です。いくら訪問者数が増えても反応率が 0% なら、いつまでたっても売上は 0 だからです。重要なのは、この式は足し算ではなく掛け算という事です。どちらかひとつが 0 でもダメですし、両辺を高めていかなくてはいけません。
SEO自体が意味は無いとは言いません。逆にSEOはやっていて当たり前とも言えます。反応のあるホームページを作るためには最低基準のひとつなのかもしれません。
でも、SEOに踊らされないようにして下さい。重要なのはマーケティングまで絡めたSEMと、ホームページ自体が反応のある(集客できる、売上の上がる)構成になっているか、仕組みが構築されているかと言う点なのですから…。
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