●お客様の性質
お客様というものは身勝手なものです。天邪鬼です。
基本的に自分が持っていないものを欲しがります。そして一度手に入れてしまうと、その人の中でそれに対する価値がどんどん下がり始めます。
ブランド品なんかがいい例ですね。昔はブランドが希少価値でした。それが誰でも彼でも同じブランドを所有するようになると、今度は同じブランドでも人が持っていないタイプの商品を血眼になって探し回ります。
そして一度手に入れてしまうとそのものに対する価値が下がり、飽きてしまいます。そうすると又次の商品が欲しくなるのです。ブランド依存症という形で社会問題にもなりましたね。
ここからわかる事は、ひとつひとつの商品のライフサイクルは意外と短いという事です。そして次の新しい商品を見越しておかないと、お客様が飽きた時の代替品を提供できません。それは自社の商品からお客様が去っていく要因にもなります。
基本的に「無いもの」「足りないもの」を供給できるような形がベストですが、それはネットの普及で難しくなりました。例えば北海道の特産物が九州でも手に入ります。外国の珍しいおもちゃが日本でも買えます。幻のお酒がいつでも入手できます。…なんでもどこのものでも簡単に手に入るようになってしまったんです。
そうするとどうなるか。その辺の何の特色も無い、どこでも手に入るようなものでは絶対に勝負できません。あえてそれで勝負しようと思うと相当の付加価値をつけなくてはいけません。
「売り方」や「演出」も付加価値になります。「無い」「足りない」風に演出するだけでも違います。
あなたはどこにでもあるもの、すぐ手に入るもので勝負していませんか?あなたから買うメリットをしっかりとお客様に提示できていますか?
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