●Googleの目的
Googleって何の会社?と聞くと、ほとんどの人が検索エンジンの会社と応えると思います。
でも実はそれがメインじゃないんですよね。検索エンジンは事業の「柱」になりえないからです。考えてみて下さい。いくら検索されたってそれがGoogleの利益には結びつきません。検索エンジンはGoogleの事業に必要なシステムのひとつに他ならないのです。
以前はGoogleはほとんどのポータルサイトと提携をしていました。その利益も相当なものだったでしょう。今ではYahooに代表されるほとんどのポータルがGoogleとの提携を解消し、自社の検索エンジンを利用しています。
その時点(実際にはもう少し前ですが)で、Googleは収益の柱を他のシステムにシフトしました。それが広告収入です。アドワーズやアドセンスと呼ばれるPPC広告が今のGoogleの収益のほとんどを占めます。
実はYahooもそうなんですね。色々なサービスを展開しているけど、その主要な収益はオークションと広告収入がほとんどです。
最近のインターネットサービスビジネスモデルは広告収益モデルへシフトしていっています。ポータルという概念は広告収入を増やすための基幹でしかないわけです。そこで必要になるのが差別化。インデックス数だけでは差別化がはかれなくなった今、検索エンジン各社は熾烈な競争を繰り広げています。
例えば、アクセス解析ツールの無料配布や「Google ローカル」や「Yahoo Maps」のような地域情報サービスもそうです。特にGoogleとYahooの争いは激しく、Googleがツールをリリースした直後にYahooが全く同じツールをリリースする事も珍しくありません。
結局こういったものはアイデアが全てなので、技術的には同じものがすぐ提供できてしまうんですよね…。じゃあビジネスモデル特許でも取って真似できないようにすればいいと思うのですが、進歩が早いネットではそれも待ってはいられないんでしょう…。例えビジネスモデル特許を取ったとしても、抵触しないように巧妙に真似してきますしね。
そこでGoogleはネットを飛び出しました。今度はリアルの世界の広告配信事業を始めるようです。広告の雑誌や新聞への広告ですね。まだアメリカ主体のようですが日本にもすぐ上陸してくるでしょう。
いずれにしても今後は有料コンテンツによる課金ビジネスは減退し、広告課金ビジネスが伸びる事が予想されます。それを利用するもよし、そこから派生するビジネスを考えるもよし、あえて減退する隙間を狙っていくのもよし…。大切なのは世の中の動きを見極めてあなたのビジネスのどう生かすかです。
今のビジネスはネットを切り離して考える事は出来ません。ネットの動向も見極めて先手先手で対処していく事が必要です。
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