●売り上げを伸ばす方法
売り上げを伸ばす事も経営者の課題のひとつ。もちろんそれが全てとは言いませんが、世の中には売り上げ至上主義の経営者も多いです。
…わからないでもないですけどね。特に従業員がいると、従業員や従業員の家族までもを養っていく必要があります。そのためにはある程度の売り上げが必要。そして会社を存続させるためには継続した売り上げが必要になってきます。
お金が全てではないですが、お金が無いとうまく回らない事が多いのも事実。ではどのように売り上げを伸ばしていけばいいのか?
売り上げを伸ばすのって難しいように思われがちですが考え方自体は非常にシンプル。1.お客様の数を増やすか、2.客単価を上げるか、3.利益率を上げるか、4.購買頻度を上げるかのどれかです…というかこれらの組み合わせです。
1.お客様の数を増やす
お客様の数を伸ばすには集客しかありません。ネットであったりチラシであったり、とにかくお客様に興味を持ってもらい、まずは利用して頂く…チラシの例で言うと、利益度外視の目玉商品や割引チケット、お得な特典、無料配布などがこれにあたります。
集客から増客する方法ですがこれは意外と限界があります。ライバルもいるでしょうし、特に地域密着型の場合はパイも限られます。新規顧客を増やし続けなくては成長が無いという心理的圧迫も生じます。
2.客単価を上げる
客単価を上げるというのは、お客様1回あたりの購入額を増やすというものです。スーパーなんかでは関連商品が一緒に置いてあったりします。お魚の近くに鍋のタレとかですね。あとレジ周りについでの商品が置いてあるのも客単価を上げる試みです。ガムとか本とか新商品とか、ついでに買ってしまうちょっとしたものですね。
ポイントカードもその一つですし、ネットでは○○円以上送料無料というのもそうです。商品代金にはお金をかけても送料にお金をかける事を嫌がる人って多いんです。そのため、なんとか送料を払わなくてもいいようにするんですね。結果的に支払い金額が増えても、送料(余計なお金)を払わなくてもいいというお得感がお客様を納得させるのです。
3.利益率を上げる
利益率を上げるというのは売り上げを伸ばすのと少し違いますが、実質的な売り上げアップに繋がります。商品ひとつひとつの単価を上げるんですね。そうすると、例え前年と同じ売り上げだったとしても利益率は大幅に伸びます。
商品単価を上げるという事は売れなくなるのでは…?と危惧する人も多いですが、商品の本当の価値に対する値段設定ができているケースって意外と少ないんです。何も考えずに同業他社にあわせたりとか、むやみに安くして商品価値自体を下げている事もあります。
単価を上げる事によってお客様は減るかもしれません。利益の上昇とお客様の減少…これの採算分岐点を見極め、見込みがあるのであれば値上げしてもいいと思います。そのギリギリのラインの見極めが必要ですね。もちろん理由のない値上げはダメなので、値上げする際には何かお客様の納得できる理由が必要になります。
他にも薄利多売方式や、あえて利益度外視でお客様を増やす戦略もあるので、上記はあくまで戦略のひとつ…ただ、利益は売り上げと切っても切れない関係。無理して売り上げを伸ばしたって、純利益が同じではそれは実質的な売り上げダウンです。売り上げを伸ばす戦略は利益戦略も一緒に考えていく必要があります。
4.購買頻度を上げる
購買頻度を上げるのは、要はリピーターの育成です。リピーター無くして右肩上がりの成長は見込めません。先のポイントカードはリピート来店を促すねらいもあります。会員のみの割引特典なんかもそうですね。実際の店舗とホームページはリピーターの育成方法が異なりますが、どちらもリピーターを育てるという重要性に変わりはありません。
そしてリピーターの育成というのは、あなたのファンを作る事です。そしてあなたのファンは口コミを発生させます。それはお客様の増加にも繋がります。
1〜4というのはそれぞれ単体でも売り上げが伸びますが、これらを組み合わせて利用する事が重要です。例えば、お客様を増やしてもそれが一見さんばかりであれば成長はありません。一見さんをリピーターにしていく事が大切です。これらは売り上げを伸ばすための「仕組み」であり「流れ」なのです。
そして…「決して売り上げが全てではない」という事を最後に言っておきたいと思います。売り上げは「基礎」の部分であって「目標」にすべきではありません。大切なのはお客様であり「あなた」の信用です。売り上げ至上主義に陥らないようにして下さいね。
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