●撤退する勇気
HD-DVDから東芝が撤退しましたね。マイクロソフトも撤退を決めたようです。VHSとベータの時のように泥沼化せず、次世代DVDの規格については早期に決着がつきそうです。これ、何が一番すごいかと言うと、東芝の「撤退する勇気」だと思うんです。
やめたら今までの投資が無駄になる、続けても負けが見えている…このような状況は進むも地獄、引くも地獄です。でも、続けるより引く方が損失を最少にとどめる事が出来るケースって多いんです。ただ、世の経営者は引く事を嫌がるんですね。逃げるのを嫌がるんです。で、ずんずん進んでしまって、結果損失を拡大してしまうんです。
そういう意味では今回の決断はまさに「英断」です。素晴らしい経営判断だと思います。引く事を知っている経営者は、本当の意味での経営者だと思います。
何事も引き際は肝心です。ただ、分かっていてもなかなか引けないんですね…色々なものが邪魔をして。それでも「引く勇気」が必要です。これが出来ないと、波を見極める目とタイミングを見切る目を養う事が出来ません。
引く事は「逃げ」でも「恥」でもはありません。引く事で先が見えてくる事もありますし、撤退も立派な経営判断です。撤退する勇気を持つ経営者になりたいですね。
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