●懸賞とバズ
昨年末くらいにサッポロビールが「新春!国民的じゃんけん大会」というキャンペーンをやっていました。これは田村正和さんが出す手を予想して、じゃんけんに勝った人だけが当選権利を得ると言う視聴者参加型のキャンペーンです。
僕自身はそのTV CMを見ていないのですが、ネットでも募集していましたので応募してみました。そしたら、当選したようで「麦とホップ」が12缶送られてきました。もう何を出したかは忘れちゃいましたけどね…。(結果を見るとグーを選んだようです。)
ビール会社の懸賞って今までにも色々当選していますが、今回は少し変わっていたのでその辺りのお話を…。
まず、今回は当選確率が非常に大きかったんです。1等1000万は1名だけでしたが、それ以外の賞「麦とホップ12本」に関しては10万名の当選人数だったんです。これだけ見ても、「懸賞の形を取ってたくさんの人に配りたい」という意図が感じられます。サンプリングでは1人に1、2本しか渡せませんし、もらったものと当たったものでは受け取った人の嬉しさが違いますから。
実際賞品が届いてみると、やはりバズマーケティングを期待しているという事がよくわかります。「勝利記念の品で縁起がいいので是非お裾分けを」と注意書きがあり、缶に巻ける「のし」もついていたんです。うまいですよね。そりゃ、12缶も当たったら何本かはあげてもいいと思います。
で、周囲に配れば「麦とホップ」を飲んでもらえる人が増えるわけです。自分たちが配らなくても、当たった人が勝手に配ってくれる上、場合によっては良質の口コミを添えてくれる可能性も高いわけです。まぁ、ビール会社が意図した通りに動いてくれるとは限りませんが、何割かの人は確実に意図した動きを取るでしょう。
ネット上では商品をレポートし、周囲にバズして配ったりする事によってポイントがたまるサイトも増えてきましたが、今回のキャンペーンはメディアミックスだった事、参加型の懸賞だった事、バズツールを同梱した事が上手だったと思います。
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