●父より与えられしもの
先日、TVでマーク・ザッカーバーグ氏の父の話がやっていました。マーク・ザッカーバーグ氏は、言うまでも無いfacebookのCEOです。ただ彼は若い頃から才能に秀でていて、ハッカーとしての腕前もさることながら、高校の時に作ったソフトなんかはマイクロソフトから権利の購入をもちかけられたりもしています。
そんなマークですが、実は父によって与えられた環境が彼を作ったと言ってもいいようです。彼の父は歯医者さんですが、まだコンピューターが一般に普及する前、自宅用のコンピュータを購入します。で、彼がそれに興味を持つと、家庭教師をつけてまでプログラミングの英才教育をしたんです。結果、今のマークが出来上がったというわけですね。
この番組を見てて、なんかデジャブというか、ちょっと自分と環境が似ているなと感じました。(まぁ僕はマークほどすごくはなれなかったですけど…。^_^;)
実は僕もかなり小さい頃からコンピューターに慣れ親しんでいるというか、恵まれた環境にいました。最初のコンピューターは「Hitachi Basic Master Lebel 3」…それこそ僕が9歳くらいの頃だったと思いますが、父がいきなり買ってきた記憶があります。一般家庭どころか企業にもほとんどコンピューターが無い時代です。記憶媒体はカセットテープでした。
その後「PC-9801 VM」に変わりましたが、このパソコンが始まりというか、プログラミングに興味を持つきっかけになりましたね。最初は父からBASICを教わり、中学時代には近くのソフトウェア会社にプログラミングを教わりにも行っていました。まぁ結局高校生にもなるとゲームの方に興味が行っちゃいましたけど…。
大学時代は遊びまわるのが忙しくて、全くパソコンは触りませんでした。卒業して社会に出てからもそうです。今思えばもったいなかったというか、ちょうどWindows発売の頃ですから歴史的な節目も経験していないわけです。
2度目の転職でソフトウェア開発に入った事が転機でしたね。まずWindowsを覚え、それからBASICを思い出しながらプログラミングの勘を取り戻し、C言語での開発を覚えていきました。そしてSDKやJAVA、perl、PHPにも手を出し始め、時代はwebプログラミングの方向へと動いていったわけですね。
結果、今の自分があると言うか、今の僕の素なんかはやはり小学生の頃のプログラミングにあるような気がしています。これが父の行かせたい方向だったのかどうかはわかりませんが、父に与えてもらった環境には感謝しています。
親は子に環境さえ与えてあげればいいんですね。船頭は必要なくて、舟だけ用意してあげれば自分で勝手に大海に漕ぎ出していきます。もしかしたらそこで嵐に遭うかもしれませんが、それもひとつの経験…必要な経験なんですね。
僕も息子に「環境」だけはしっかりと与えてあげたいなと思います。
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